「技術屋は人間の研究をすべし。 人間を根底としない技術は意味をなさない。
人間を理解しなければ、いい商品をつくれない。」
本田宗一郎さんはこんな言葉を残しています。
最近、エンジニアの方々の話をよく耳にします。
「人の心がわからない」
「空気が読めない」
「コミュニケーションがとれない」
「協調性がない」
「挨拶しない」
そんな人たちに、最低限のビジネスモラルぐらいわかってもらいたいと思って、中小企業の某社長は様々な研修や教育をしたが、なかなかうまくいかない。
そこで、ある大手メーカーの幹部にその悩みを話すと「エンジニアは別の生き物と考えないとうまくいかないよ」と言われたのだそうです。
それで、別の生き物として扱うように、決めたのですが・・・。
はたしてそれでよいのでしょうか?
本田さんの話は至極もっともな話で、世の中のものはすべて、人間が扱い、人間が関わるものばかりです。
その関わるものを作り出す人間が人間のことをわからないのでは、本末転倒です。
本田さんはよく花街に遊びにいかれたそうですが、それは遊びを通して、人間というものを知ったから、人の心の琴線に触れるデザインを開発できたのだそうです。
本田さんいわく「デザインとは人の心を買うものだから、道楽した人でないと人の心に触れることが難しい」。
道楽することが必要ということではないにしても、遊び心がないと、よいアイデアは出ないかもしれませんね。
お読みいただきありがとうございました。